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そもそも口臭って

今日からできる口臭ケア

口臭の主原因、歯周病。その原因の一つは、歯垢(プラーク)と呼ばれる生きた細菌のかたまりです。
ここでは自宅と歯科医院でできる、効果的な歯垢の除去方法をご紹介します。大切なのは、ちょっとしたひと工夫。ぜひ、日ごろのケアに取り入れてください。

1 歯垢のすみかを見つける

歯周病由来の口臭のもと!

お口の中には、歯垢がたまりやすい場所とそうでない場所があります。あなたにとって、たまりやすい場所はどこか。それを把握することが口臭ケアの第一歩です。

歯垢がたまりやすい場所

多くの研究により、最も汚れが残りやすい「注意ポイント」が明らかに! それが奥歯の間です。ここは歯ブラシが届きにくいため、どんなにブラッシング上手な人でも汚れがたまってしまいます。予防歯科の第一人者・スウェーデンのアクセルソン博士も、その危険性を認めています。

見えない歯垢を見えるように

歯垢は、歯と同じ白色。だから、鏡に映しても汚れているようには見えません。気づかないうちに、どんどんたまっていってしまうんです。そこでオススメなのが、歯垢染色液。この液体をお口の中でブクブクすると、汚れている場所だけが真っ赤に染まります。まるで暗闇で敵を見つける赤外線みたいに! ドラッグストアやネットで手に入るので、歯垢のすみかを見つけてくださいね。

POINT

歯垢のすみかがわかったら……

歯垢がたまりやすい場所(リスク部位)がわかったら、そこを“最初に磨く”よう心がけましょう。日ごろ歯磨きに3分間かけているなら、最初の2分リスク部位を、残り1分全体を磨くといった具合です。小さな工夫ですが、効率よく歯垢除去効果をアップできます。

2 歯垢除去専用グッズをそろえる

歯周病由来の口臭を効率的に予防!

歯ブラシは歯垢除去の基本となるグッズですが、残念ながら万能ではありません。歯と歯のすき間などの狭い部分や刺激に弱い舌は、専用の道具を使わないと歯垢がどんどんたまってしまいます。

専用グッズで、歯垢にさようなら

  • ワンタフトブラシ 毛束がひとつの歯ブラシ。小高い丘のような三角のカットが特長です。歯と歯の間、歯と歯が重なった場所などの汚れをピンポイントで落とせます。
  • フロス 歯と歯の間、歯と歯ぐきのすき間の汚れを簡単に落とせます。大切なのは、やわらかな素材を選ぶこと。硬いと歯ぐきを傷つけ、逆に歯周病を悪化させることも!
  • 舌ブラシ ブラシタイプから綿タイプまで、さまざまな形があります。舌にたまった汚れ(舌苔)は、口臭の大きな原因に。歯だけでなく、舌のお掃除もプラスしましょう。
  • 歯ブラシ 硬い毛は歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあります。多くの歯科医院では歯周病予防として、しなりがあ る“普通~やわらかめ“の歯ブラシを推奨しています。

POINT

歯磨きグッズの使用期限

歯磨きグッズは消耗品です。使い続けると少しずつコシがなくなり、歯垢除去率がダウン。
また、長く使い続けることでブラシ内に細菌が繁殖し、磨いているはずが逆に汚してしまうことにもなりかねません。歯ブラシ交換の目安月に1回、“毛先が開く前に”がポイントです。なお、フロスは毎回新しいものを使ってください。洗って再利用なんて絶対ダメですよ。

3 歯垢を確実に取り除く

歯周病由来の口臭にさようなら

ただただ何も考えずにゴシゴシ磨く。それでは効果的に歯垢を取り除けないばかりか、歯や歯ぐきを傷つけてしまうことに……。ここでは、カンタンにできるのに効果抜群な方法をご紹介します。

ひと工夫で歯垢除去率がUP

  • ワンタフトブラシ

    歯と歯の間、歯と歯が重なった場所を円を描くように優しくクルクルしましょう。左右にゴシゴシではなく、回転させることで汚れを粉砕。ふつうの歯ブラシでは届かない汚れを効率よく落とすことができます。

  • フロス

    歯ぐきの中1~2mmまで糸を入れ、片側の歯に沿わせながらゴシゴシ。1か所お掃除するごとに、キレイな面を使うことをお忘れなく。そうしないと、せっかく取り除いた菌が隣また隣へと引っ越してしまいます。通した後は、ぜひフロスのニオイを嗅いでみてください。

  • 舌ブラシ

    舌の表面を気持ちいい程度に軽くこすりましょう。力強くゴシゴシしすぎると、味を感じ取る味蕾(みらい)を傷つけてしまうので要注意。こすって白いのがついたら、口臭がしているかもしれません。

  • 歯ブラシ

    なんとなく使っていた歯ブラシも、ちょっと気をつけるだけで効果がアップします。たとえば、歯と歯ぐきの境目に当てるときは、斜め(45度くらい)に。そして小刻みに動かします。数本まとめてではなく、1本ずつ磨く感覚で!

POINT

“ながら磨き”より“集中磨き”

テレビを観ながら、出かける支度をしながらなど、“ながら磨き”をしていませんか?
目をつむって掃除機をかけても汚れが取れないのと同じで、お口の中を見ながらでないときれいに磨くことはできません。歯ブラシ1本1本の歯にちゃんと当たっているか、鏡でチェックしながら磨きましょう。磨く時間はいつもと同じでも、スッキリ感が全然違います。